随時更新していますが、記事内でのわからない用語が出てきた場合に参照してください。
メジャーリーグ用語
ハ行
- 5ツールプレイヤー
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5ツールとは「ミート力」、「長打力」、「走力」、「守備力」、「肩(送球力)」のことで、これら5つの能力が高い水準で備わっているプレイヤーを5ツールプレイヤーと呼びます。
データ用語
ア行
- Whiff % 空振り/スウィング率
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総スウィング数のうち空振りした割合を示します。三振数との相関が高い数値です。
- OAA Outs Above Average
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内野手と外野手の守備能力を測る指標。平均的な選手と比較してどれだけ多くのアウトを取れたかを示します。内野手と外野手で評価手法が異なります。
内野手は、「打球に到達するまでの移動距離」、「到達するまでの移動時間」、「走者が向かうベースまでの距離」、「走者のスピード」という要素に基づいて算出します。
外野手は、「捕球確率」を起点にしますが、その個々の打球の「捕球確率」は「外野手が移動しなければならない距離」、「到達するまでの移動時間」、「移動方向」に基づいてパーセンテージで算出します。外野手のOAAは、シーズンを通して個々の捕球確率を積み上げたものです。
例えば、外野手が捕球確率75%の打球(つまり、平均的な外野手が4分の3の確率で捕球する確率)を捕球した場合、捕球確率は+.25となります。捕球できなかった場合は、他の外野手がその打球を捕球する確率を反映して、-.75となります。
サ行
- スイートスポット
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打者が打った打球のうち、打球角度が8~32度の範囲に入る割合を示す指標です。この角度範囲は「スイートスポット」と呼ばれ、打球の価値が最も高くなる領域とされています。
- スクエア・アップ(率)
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スイング速度と投球速度に基づいて可能な打球速度のうち、どれだけの打球速度を達成できたかを示すものです。
例えば、93.6マイルで投じられたボールをバットスピード77.3マイルでスウィングすると理論上可能な最大の打球速度は114.8マイルだが、これに対し実際の打球速度が112.3マイルだった場合、スクエア・アップ(率)は98%となります。
スタットキャストでは、スクエア・アップ(率)が80%以上のスイングを「スクエア・アップ・スイング」としています。
関連用語 ブラスト
- スプリント・スピード
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ベースランニング中の最も速い1 秒間のスピードを表したもの。
「2つ以上のベースを進塁した時(本塁打と長打発生時の二塁からの本塁生還は除く)」「弱い打球で打席から一塁へ駆け抜けた時」に合致した場合のプレーで計測します。これらの成績のうち最も良い成績、およそ3分の2が平均化され、プレーヤーのシーズン平均になります。
スプリント・スピードが30フィート/秒のランニングはボルトと呼ばれます。
関連用語 ボルト
タ行
- 打球イベント Batted Ball Event
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アウト、ヒット、エラーなどの結果が出た打球を指します。フェアボールはすべて打球イベントで、アウトやエラーにつながるファウルボールも同様です。
打球イベントはスタットキャストのデータの基本的な要素で、平均打球速度や平均打球角度といったバッティング指標を算出する際の分母として使用されます。
- 打球初速 Exit Velocity
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打者がボールに触れた直後、バットからボールが飛び出す際の速度で、2024年のMLB平均(規定の母数を超えた打者対象)は89.2マイル。打球初速が速いほど打球の勢いが強い=守備側の反応時間が短くなるため、ヒットや長打となって打者が出塁する可能性が高まります。
- 打球角度 Launch Angle
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打たれた後にボールが打者のバットから離れる垂直角度のことです。打ち出し角度が 0 度の場合、ボールはバットからまっすぐ地面と平行に打ち返されます。一方、打ち出し角度がプラスの場合、打球はより高く打ち上げられ、マイナスの場合、打球は地面に向かって打ち下げられます。目安は下記です。
ゴロ: 10度未満
ラインドライブ: 10~25度
フライボール: 25~50度
ポップアップフライ:50度以上関連用語 バレル(Barrel)、スイートスポット
- チェイス・レート Chase Rate
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ストライクゾーン外のボール球に対して打者がスイングした割合を示す指標。打者の選球眼やアプローチの質を評価する際に使われます。
ハ行
- ハードヒット
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打球初速が時速95マイル以上の打球のこと。
2018年のMLBの打球統計によれば、時速95マイル未満の打球の結果は平均打率.219、平均長打率.259だったのに対し、時速95マイル以上の打球の結果は平均打率.524、平均長打率1.047と大きな隔たりがあった。
- バレル
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最低でも打率.500および長打率1.500を達成できる打球初速と打球角度を持った打球(イベント)のことです。
バレルに分類されるには、打球初速が少なくとも時速98マイル以上であり、時速98マイルの場合は角度が26~30度の打球がバレルに分類されます。また、時速98マイルを超えるごとに、角度の範囲は広がります(例えば、時速100マイルなら角度は24~33度まで広がります)。
- ブラスト
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バットスピードが速く、かつ、スクエア・アップ・スウィングで打球を打てたことを示す指標です。
スタットキャスト上は、バットスピードとスクエア・アップ(率)の数値の平均が82以上になる打球をこのブラスト・スウィングとしています。
- ボルト
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スプリント・スピードが30フィート/秒のランニングのこと。
2015年にメジャーリーグ全体でスタットキャストが導入されて以来、シーズンごとのボルトの数は盗塁数とほぼ同数となっています(例.2018年にはボルトが2377個、盗塁が2474個)。
- ポップタイム
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投球がキャッチャーのミットに当たった瞬間から、二塁(または三塁)にいる野手がベースの中央で投球を受けるまでの時間のこと。MLB平均は2.00秒前後で、2024年のMLBベストはJT・リアルミュート選手の1.85秒。